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2017年5月27日 (土)

昔のYES-NO講座

 本日の「たまむすび」のメールのテーマは「なくなってショック」でした。そしたらまた来ました。「なくなってショックだったのはアメリカ横断ウルトラクイズ」。浪人して大学に合格した年に廃止が発表されたそうです。すると玉袋筋太郎が、今CSでウルトラクイズを再放送していると言いました。そんなの知ってるのか。

 さて、昔の書き込みから、YES-NOクイズについてこんな解説をしていました。

――――(ここから当時の引用)――――

満1歳を迎えた人気のJリーグ。地元チーム・名古屋グラパスエイト、清水エスパルス、ジュビロ磐田の選手124人の中で一番多いのは、夏場に強い7月生まれである。

 今年の中部大会の第1問です。これについては以前の記事で、もってまわったような言い方で触れたこともあり、また、事前番組でも、いかにもパターンと異なる問題という感じで採り上げられていましたので、きちんと解説しておきたいと思います。

 この問題文にある「夏場に強い」は、いわゆる「余計な修飾語」ではありません。そのことを長々と説明していきます。

 高校生クイズにおいて、「Aの中で一番BなのはCである」というタイプの問題が出た場合、基本的には正解はYESです。この問題でYESを選ぶ場合、Cという可能性1つに賭けるのに対して、NOを選ぶ場合はC以外のすべてのAの要素に賭けるわけですから、当然NOの方があり得そうな気がします。だから出題側は、正解をYESにしておくのです。

 言い換えると、このタイプの問題で正解をNOにするときには、何らかの理由があるということになります。その理由を列挙していきます。
1 普通の人が、Aで一番なのはCだろうと常識的に思うような場合。
 例:日本の銀行の中で、最も資本金が多いのは、日本銀行である。
 「余計な修飾語」がつくのはこのパターン。というか、「余計な修飾語」をつけてこのパターンに持ち込む。
2 正解をYESにしようとすると、Cの部分に極めてマイナーなものがきてしまう場合。
 例:パスポートを日本で一番初めにとった人は、あの伊藤博文である。
 実際は江戸で浪五郎、神奈川で房吉という人が同時にとったらしい。この事実で、正解がYESの問題文にするのは不可能である。この問題は、一番が1つではないという理由でもYESにできないわけで、「YESにしようとすると問題文が成立しない」という仲間としてひとくくりにできる。今年の全国大会の一回戦のYES-NOの一問目はまさにこのパターン。
3 正解をNOにした方が、問題文がおもしろくなる場合。
 例:「長崎は今日も雨だった」という歌がありますが、1時間あたりの降水量、日本一の記録は、やはり長崎にある。
 このパターンには、先に問題文を思いついてから正解を調べたというケースが多いだろう。「日本で一番たくさんとれるお米の銘柄はササニシキである」という問題が仙台市で出題されるのも、この仲間だと言える。また、「…で一番…」というタイプ以外にもこのパターンは応用できる。今年の全国大会の決勝の「ドナルドダックはトリ年生まれである」というのはその典型(なお「ミッキーマウスはネズミ年生まれである」というのは第1回ですでに出ている)。

 こういった理由がどれも当てはまらなければ、YESを選ばざるを得ません。例えば「昨年(1990年)、近畿ブロック2府4県で最も多くとれた野菜はタマネギである」という問題。なぜ「タマネギ」なのでしょうか。まさか参加者が「大阪の泉南の方にはタマネギ畑が広がっているからきっとそうだろうな」などという知識を持っているとは思えません。

 最初の問題に戻ります。12の月のうち、なぜ「7月」なのかがわかりません。予選当日が7月だからか? そんな理由では弱すぎます。例えばもしJリーグに「ジュライーズ」というチームがあって、そのチームのメンバーで最も多いのは7月生まれであるという問題が出れば、これは3のパターンでNOだと考えられるでしょう。しかし冒頭の問題では、1月から12月まではすべて中立であって、7月を選ぶ必然性がありません。だからこの問題はYESです。

 では「夏場に強い」は何のためについているのか? このフレーズがついているから参加者が「確かにそうだから7月だろうな」と思うとは考えられません。この修飾語にはまったく説得力がないのです。つまり、これは、YESに行かせようという「余計な修飾語」ではありません。このフレーズは「問題文を成立させるため」についています。「Jリーグの3チームの中で最も多いのは7月生まれである」だけでは、余りにもヤマカンだけの問題という感じがしてよくない(「…野菜はタマネギである」といった問題に比べて、「月」の場合は「7月」と他の要素が全く等価なので)。だから「7月を選んだのには一応理由があるんだよ」ということでついているのです(もし8月が最も多ければ、「夏場に強い8月生まれである」としていたことでしょう)。

 このようなタイプの修飾語がついている問題としては例えば昨年の関東の「日本の人口を十二支で分けると、最も少ないのは、今年の干支と同じ酉年である」というのがあります(「今年の干支と同じ」というフレーズは、本に載るにあたって削除されている)。

――――(ここまで)――――

 今の高クイでは〇×クイズのことをこんなに分析しても意味がない気がします。現在の予選方式は、かつてのYES-NOクイズ1問で落ちる時代よりもよほど運だけのゲームになっています(これまでに実績を作った有名進学校のみ、確実に全国大会に出られる枠がある)。

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