27回関東大会(その6)
台東区横断・縦断ウルトラクイズが「めざましテレビ」でいつ放送されるかわからないと書きましたが、月曜日にいきなりやっていました。ちゃんと、○が青で×が赤になっていました(何が「ちゃんと」?)。
企画は予想外にしっかりしていました。もともと200人が参加できるということでしたが、台風で1割ぐらい来なかったようです。○×クイズで40人にして、ペーパークイズで20人に。1対1早押しクイズで10人にして、バスの中で近似値クイズを3問やって、正解の合計との差が小さい4人が決勝進出です。
全国からマニアが参加していたようですが、問題は台東区に関する深い知識が必要で、単なるクイズマニアでは勝てないでしょう。私が見た、寛永寺でインタビューされていた人たちは、決勝に残った人ではなかったことがわかりました。クイズマニアの声をとるために連れてこられていたのです。しかしその部分は放送されず、○×やペーパーでのインタビューが使われていました。
それでは関東大会です。○×クイズの8問目というのは、「ぞうきんを絞るとき、横絞りよりも縦絞りの方が、絞ったときの水の量は多い」というものです。横絞りと縦絞りって何? ちなみに出題時に何の説明もなされていません。問題を読んでいきなり走らせています。ぞうきんを絞るときにどう持つかということなのですが、ほとんどの高校生は意味もわからずに走らされているのではないでしょうか。
で、前回書いた、関東大会で意味のわからない問題は第4回以来だというのは、「野球のボールを真上に投げ上げたときの速度と落ちるときの速度では、落ちるときの速度の方が速い」というものです。ボールを投げ上げたときの速度と落ちるときの速度をどうやって比べられるの? そもそもベクトルである速度の方向が違いますし、一瞬ごとに速度が変わっていくわけですから、何と何を比べるというのかさっぱりわかりません。この問題で言いたいのは、ボールを上に投げたとき、その頂点以降の速度変化と、静止状態からそのまま落としたときの速度変化のグラフが同じになるという意味かなと思いますが、そのことをこんな稚拙な問題文で表すのは不可能です。そもそもクイズ番組で使えるような問題文にできないのだから出題してはいけないのです。よりによってこんな問題が全国放送で使われました。今回の縦絞りの問題は、これと非常に近い。
ちなみに8回の北海道では、「静止衛星が静止しているのは、地球と月の引力がつり合ったところに浮かんでいるからである」という問題が出ました。正解はNOでいいのですが、そもそも静止衛星が静止しているということが間違っているのであって、この問題は根本的におかしい。どうもこの番組のスタッフは物理が苦手なようなのです。全国大会の決勝で放送された出題ミス(正解を答えたチームを不正解にしてしまった)も、物理に関する問題でした。
次回は8問目より前の話に戻ります。
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